【電車内の痴漢被害時の対処ガイド】 あなたの安全と対応策について。
この記事では、痴漢被害時の対処法や心のケアについて詳しく解説します。
自分自身を責めずに適切なサポートを受けられるように、被害者の立場から痴漢かどうかの判断方法、警察への通報手順、心のケア方法などの情報をお届けします。
痴漢に遭遇してしまい、どんな行動をすれば今すぐ知りたい方はからお読みください。
被害を受けたあなたへの心からのメッセージ
あなたには落ち度はありません
この記事では痴漢に遭遇した時の対処法についてお話をしていますが、前提として下記の内容をお伝えしたいです。
- 痴漢被害に遭ったことは、あなたの落ち度ではありません
- 何かしらの対処ができなくてもあなた自身を責める必要はありません
友達や家族などに痴漢の相談をした時に、あなたの行動や服装を責める発言、大したことはないと被害を小さく捉える発言を受けた場合、これらはセカンドレイプ(二次被害)です。
この発言を受けてあなたが傷ついたり、気持ちに蓋をする必要はありません。
痴漢は犯罪であり、暴力です。
まずはそのことを頭に入れてみてください。
これって痴漢?簡単な判断方法
電車は混雑していることが多く、人との接触も避けられない場面があります。
そのため、その接触が痴漢であるかどうかを判断に悩むかもしれないです。
1回だけではなく何回も続けて手や指が体を触れた場合、痴漢である可能性は高いです。
もし万一の接触だった場合、相手も気づくことは多く、謝ったり、ぶつからないように手の位置を変えるなどの反応をすることが多いですよね。
痴漢にもいくつかのパターンがあり、バレないように痴漢か偶然の接触か分からないようにする悪質な加害行為も存在します。
- 電車の揺れを利用して体を触る
- 寝ているフリをして体を触る
- 腕組みの下から隠れて体を触る
他にも最近では、AirDropを使って卑猥な写真を送信するような痴漢行為も増えてきています。
これらのシチュエーションと似ていた場合、痴漢の可能性を疑ってみてください。
痴漢に遭遇したらすぐにできること
まずは身の安全を確保してください
被害行為がエスカレートしないように、まずはあなた自身が取れる範囲内で、身の安全を確保してください。
- 自分と痴漢の間にバッグを置く
- 体の向きを変える
- 相手を睨みつける など
周囲の人に助けを求める
自分の安全も確保できた後で誰かに助けを求める余裕がある場合は、近くにいる人に助けを求めてください。
大声で「痴漢です!」と叫ぶ必要はありません。
- 「今、身体触りましたか?」と加害者に話しかける
- 「痴漢にあいました、誰か助けてください」と近くにいる人に助けを求める
などをしてください。
周囲の人も突然のことでビックリしてすぐには動けないことが多いです。
そのため、近くにいる人の目を見ながら助けを求めることもおすすめです。
怖くて声が出せない時はカードを見せよう
京都府警察など一部の都道府県では「痴漢!ヘルプミーカード」のような取り組みが行われています。
このように、助けを求める内容をスマホ画面に表示して、助けを求めることも有効な手段の一つです。
警察に通報しよう
その場でできる警察の通報方法は主に2つあります。
- 周囲の人に110番通報をしてもらう(電車内での通報も可能)
- 駅員さんに警察を呼んでもらう
警察は常に被害相談を受け付けていますが、逮捕をしたい場合は犯人の確保ができると確実です。
ただし1人で警察に通報して犯人を取り押さえることをするのはとても大変です。
安心できそうな周囲の人に助けを求めて力を借りてみてください。
その場から逃げたい場合は、すぐに逃げてください
その場から逃げたいと思った時は次の駅でまずは降りてください。
すぐに電車が止まらない場合は「移動します」と言って、周囲の人々に声をかけながら加害者から距離を取るようにしてください。
自宅など安心できる場所に戻り次第に、警察に通報をしたいと思った場合、シャワーを浴びる前に相談に行くことがおすすめです。
またすぐに相談する決められないが少し気持ちに余裕が出てきた場合は下記の用意をしておくこともおすすめです。
- 乗車した時間帯、車両名や犯人の特徴を記録したメモ
- 着用した服を洗わずにビニール袋で保管する
ただし、痴漢被害に遭遇した直後は体が硬直したような緊張感や、気持ち悪さなどで、警察に相談するかを判断して行動することはとても難しいです。
すぐに行動ができない自分を責めずに、まずは安全を確保することを第一にしてください。
被害後に通報をしたい場合
「被害発生時は逃げることで精一杯だった」、「被害発生から時間が経ち気持ちの整理がついた後から通報がしたくなった」という場合もあると思います。
被害直後に犯人が逮捕されなかったとしても、警察や鉄道警察隊との協力のもと犯人が逮捕されるケースもあります。
警察に相談することは決して無駄ではありません。
犯人逮捕まで繋がらない場合も、被害申告が多い時間帯や車両が判明した場合、警察による警備が増加することもあります。
すぐに通報ができない場合は、警察や性犯罪の相談窓口にまずは相談してみることもおすすめです。
あなたのペースで、あなたの望む行動をぜひしてください。
相談窓口の紹介
警察への通報:110番
電話またはお近くの警察署に直接相談をしてください。
警察への相談:#8103
性犯罪の被害に遭われた方が相談しやすい環境を整備するための、各都道府県警察の性犯罪被害相談電話につながる全国共通番号です。通報の前に相談をしたい場合に利用してください。
性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター:#8891
警察への相談がハードルと感じる場合、性犯罪被害者のための相談窓口を利用してください。
被害当時のことが忘れられないあなたへ
あなたを責める必要はありません
痴漢などの性犯罪について、被害者に非があるとする風潮は依然として存在します。
どんな格好をしていても、声を上げられなくても、被害者側に落ち度がると責める理由にはなりません。
「スカートを履いていたから、無防備に眠っていたから、大人しそうにしているから…だから私が悪いんだ」そう思いあなたを責める必要はありません。
どんな状況下であれ、犯罪行為をした加害者が100%悪いことを忘れないでください。
そしてあなたの服装や行動を責める人の声には耳を傾けず、あなたの心を守ってあげてください。
感情に蓋をせず受け入れてあげてください
怒りや恐怖、不快感など、被害後に抱くさまざまな感情を無理に抑え込む必要はありません。
「痴漢は大したことはない、笑って済まそう」と思うことは断じてないのです。
あなたの感じた恐怖や痛みは間違っていません。
感情を認識し、否定せずに、それらの感情を少しずつ受け入れてみてください。
体験を共有することで、気持ちが落ち着くこともあります。
もし信頼できる相談者がいる場合に被害のことを話してみることもお勧めです。
フラッシュバックが続く場合
被害当時のことが頭によぎる、寝ている時に被害当時のシチュエーションが夢に出てくる場合、フラッシュバックが起きているかもしれないです。
また他にも、睡眠障害、無気力感、被害現場に行けない、電車に乗れないなどが続く場合はワンストップセンターやカウンセラーに相談してみることをお勧めします。
今までの生活が過ごせない自分を責める必要はありません。
適切な治療やカウンセリングを受けられた場合、フラッシュバックの頻度は減少し、あなた自身で対処もできるようになります。
あなたのペースで、少しずつ向き合ってみてください。
最後に
本記事は警察庁、都道府県警察が公開している情報を元に作成しています。
この記事を通して痴漢に遭遇された方が、これ以上被害が拡大せずに力になれることを願っています。